
ナスは、咲いた花が必ず実になるので、初心者にオススメです。夏の畑には欠かせない代表的な野菜で、料理の種類もたいへん多く、特に秋に収穫されるものは古くから美味の典型的なものとしてことわざになるほどです。また、地方によっては果実の形や肉質に好みが異なり、それぞれ特有の品種があります。関東地方ではタマゴ型、関西や九州では長なす、東北・北陸・北海道では球状や長なすを好んでいるようです。
【育て方】
畑の準備
ナスを作る時で大切なのは連作をさけること。ナス科(なす・トマト・ピーマン・ジャガイモなど)を作った後の畑は、3〜7年は別の野菜を作ってください。ナスは栽培期間が長いのでできるだけ深く耕し、約1坪当り石灰500g、たい肥7kg、化成肥料500gを施し、うねを作り中央にさらにたい肥1kgと油かす100gを施しておきます。
- 植えつけ
本葉6〜7枚の苗を植えた所がやや高くなるように根をよく広げて植えつけ、充分に水をかけてやります。植えつけ間隔は70cm以上で2条植えとします。
- 支柱たて
定植したら直ちに風で振り回されないように支柱を立て、株を固定します。
- 敷きワラ
小さいうちは株の周囲だけ、梅雨期には全面にうすく、梅雨期が明けたら地面が見えないように厚く敷きワラを敷きます。
- 整枝
ナスやピーマンは一番花のすぐ下のわき芽が強く、主枝以外にわき芽を2本残して他は早めにつみ取り、3本仕立てとします。
- 追肥
植えつけ後に新芽がでてきたら、即効性の化成肥料を軽く一握り、株の周りにばらまきます。
- 切り返し剪定(せんてい)と秋なす
8月上旬に主枝3本を本葉2枚残して思いきって切り落とします。切ったらすぐ化成肥料で追肥してください。やがて9月になれば切り口の所から元気のよい新芽が出てくるようになります。
- 収穫
収穫のはじめのころは、あまり大きくなるまで付けておかず、株が弱らないように早めに50gぐらいで収穫します。
★ナスの花には長花柱花(雄しべより雌しべが長い)、中花柱花(雄しべと雌しべが同じ長さ)、短花柱花(雄しべより雌しべが短い)とがあります。ナスの花は下向きに咲くので中花柱花と短花柱花では受粉しづらく、強制的に受粉させても良い果実にはなりません。このような花は摘み取ってしまった方が良いでしょう。花びらの色が濃く、中央の雌しべの長いのが良い花です。良い実を収穫するためには健全な花を選んでならせましょう。
【育て方のポイント】
- 連作をしない
- 早い定植はしないこと
- 石灰を施しておく
- 肥料切れしないように